「表現することに対してのフィールドが広い」ベルリンでの音楽活動
単刀直入に、ベルリンは好きですか?
大好き!本当に大好き!
ここで音楽活動して行く中で、反応してくれている周りの人も大好きなんですよ。
オープンステージで聞いてくれているオーディエンスや、イベントのオーガナイザーさんとか。
そうして知り合った人が、また別のライブやイベントを教えてくれて、どんどんつながりを作れるのが新鮮で。
日本でも正直そう言ったつながりはあったんですが、相対的に見てベルリンは数が多いです。
表現する場所が多いと、人と知り合う速度、次に繋がる速度もより早いかな。
じゃあ、ベルリンで音楽をするのは、東京とかなり違う?
何と言うか、カフェとかバーの構造自体が違うかな、と。
え?天井の高さとかが?笑
そこもそうだけど、「表現することに対してのフィールドが広い」っていうのかな。
もちろん演奏者の層や絶対数も厚いし、同時に、アーティストを受け入れる場所も多いかなと思いますね。
より演奏するチャンスが多い、と。
そうですね、今わたしが活動したい音楽は、ベルリンじゃないとできないと思います。
KOMOREBIも、ソロのオープンステージも。
飛び込んで表現させてもらえる場所、をわたしはすごく求めていたので。
オープンステージというと、例えばどんな環境で演奏してきたの?
カフェにもよるのですが、毎週決まった日にアーティストが弾いていいよー!っていう情報をFacebookとかで発信しているんです。
そこに行って、アーティストが自由に表現する。
わ、殆どバスキングのノリだ!
そうです!屋内でできるバスキング笑
実はベルリンに来て初めての音楽活動はバスキングだったんです。
そうなんだ。ヨーロッパでのバスキングは結構儲かると・・・笑
うーん、わたしからすると・・・数ヶ月やってみて思ったのは、すごく舵の切り方が難しい船に乗っている気分。
まず天候に左右されるよね、あと人通りにも、曜日にも風にも左右されるじゃない。
風が吹いてくると、音の反響が全く変わって、あっちこっち行ってしまう。
ある意味賭け事みたいな感じでした。
コントロールできる要素が少ないわけだ。
バスキングをずっと続けることも考えていたのですが、体調を崩した時期があって。
それがきっかけでちょっとハーバルタロットでも勉強しようと思い始めました。
日本語で、ゆっくり癒される場所。タロット&ハーブのヒーリング
音楽の話を聞いてきて、タロットというのは少し唐突な印象を受けるんだけど、どうしてタロットを始めたの??
タロットは、会社員の時に悩みがあって、自分のために買ってみようとしたのが始めですね。
CDを作り始めた頃はちょうど、内に内にと入り込んじゃっていたので、外側からのアドバイスが欲しかったんです。
タロットで違う見方や、悩みへの新しい発想が広がってきて。
音楽とも似ていて、最初は自分のためにやっていたことですね。
それが人のためにと、変わったのはどうしてだろう?
幾つかのタロットを使っていたんですけれど、日本で最後にこのハーバルタロットを買ったんです。
このカードだけ、「あ、他の人にやってあげたいな~!」って買った瞬間に思いました。
ハーバルタロットの特徴は?普通のものとどう違うの?
一枚一枚にハーブが描かれていて、その効能や、体調や精神面にどう影響するかを教えてくれるカードなんです。シンボルだけが描かれた普通のカードよりも、解釈が広がります。
ベルリンで体調を崩してから本格的に勉強を初めて、必要なことはノートに書き写したりしながら。
ドイツは薬草が多くて、ハーブティーも500種類以上有るんです。タロットにあるハーブも買えるんじゃないかないかな?と思って薬局に行ったら、1€とかで買えちゃって。
安いっ!
わたし自身飲みたかったから、これは試さないと!と手当たり次第飲み始めて、ついでにドイツ語もハーブから勉強して。
ここに来て一年も経ってないのに、気候や環境の変化で体調を崩したことを思うと、これは何年も住んでいる人はもっと大変じゃないかな、と感じ始めました。
だったら、日本語でゆっくり相談できる場所を作ろう!と思って、ハーバルタロット&ハープ演奏のヒーリング・セッションをすることにしたんです。
なるほど。セッションをしているこの場所(タロットショップ)と、オーナー(タロティスト)はどうやって見つけたの??
Facebookで、つたないドイツ語でタロット用のレンタルスペースありませんか?って書いたら、彼女が反応してくれて。ラッキーでした!
ずっと場所を探していて、レンタルスペースを見て回っていたんだけど高すぎて。
カフェだと隣に人が居ることが気になるし、集中できる環境でやりたいなーと思っていた所で。
それは良かったね。セッションを初めて反応はどう?
2015年の10月に始めて4ヶ月経ったところですが、今のところ、お客さんぽつぽつと来てくれています。
わたしが思っていた以上に、ベルリンにはスピリチュアルや占いに興味がある日本人が多い気がします。
アーティストが多いし、クリエイティブな感覚のためかな??
お客さんも、生でハープを聞くことが少ないので好評です。既存の曲を弾くのではなく、お客さんが選んだ音から即興でわたしが作って弾くので、興味を持ってもらいやすいですね。
わ!ヒーリング・セッションもインプロヴィゼーションなんだ?
そうです!ワンマンライブを日本でやってたときから始めたスタイルで。
手作りのカードをお客さんに3枚引いて貰い、3音をインスピレーションとしてメロディや和音を作って行く感じです。
「次に進むための元気や勇気を与えたい」これからの展望
音楽&タロットと多面的に活動しているけれども、雫さんのテーマってなんだろう?
音楽なりタロットなり何かすることによって、「次に進むための元気や勇気」みたいなものを与えられる人になりたいのかな。
ハープ&タロットのセッションも、もっと多くの人に出来るようになっていきたいし、力になっていけたらなと思います。
雫さんのそのコアな部分が、今日のインタビューからしっかり伝わってきました。今後の展望は?
インターネットも活用して、日本とも何かしら接点を持ちながら活動していきたいと考えています。
実際にベルリンで今やっている自分の考えや思考は、日本から繋がっているものだとは思うので。Skypeでハープの先生をやったりとか、新しい流れも出来ていますし。
色々な国で、それぞれの表現をしているパフォーマーを集めて、即興の同時中継ライブをするプロジェクトなどもこれから進めて行きます。
面白そうなプロジェクト!これからの雫さんやKOMOREBIのライブも、とても楽しみにしています!
蒼咲雫オフィシャルサイト
http://www.shizukuaosaki.com
Tarot Shop Berlin
http://www.tarotshop-berlin.de