福岡県の片田舎でイタリアンカフェを営む女性オーナー。樹齢300年のクスノキに包まれた緑豊かなカフェで、すべて手作りにこだわった安心でおいしい料理や珈琲を提供。

周囲から女版・高田純次と言われるほどとにかく自由で、何事も即断即決。そんな彼女がこれまでどんな人生を歩んできたのか?悩みなんてあるの?ということで、インタビューしてみました。

 

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今日は引き受けていただいてありがとうございます。カフェオーナーのノンナさん。お仕事が終わったばかりということでお疲れ様でした。

 

ハイ。よろしくお願いします。

 

今日はいろいろ聞きたいことがありますのでよろしくお願いします!まずご出身を聞いていいですか?

 

島根県の浜田市です。

 

どんなところですか?

 

とにかく自然の多い田舎です。海と山と川に囲まれて、人口も少ないし、静かでのどかなところですよ。

 

小さいころはどんな子どもでした?

 

それが、小さいときは内気な性格だったんです。それでまぁ勉強も出来たほうで、まじめでね。学級委員なんかもやってたんです。

 

えぇ!それは今の姿からは想像できないな。ちょっと、いやかなり天然というか、とにかく明るいノンナさんですもんね。

 

そうそう。高校までは優等生キャラでした。特に演じてたわけでもなかったんですけどね。

 

高3で進路決めるときは、どんなふうに?将来やりたいこととかあったんですか?

 

それが全然なくて。とにかく県外に出たかったんですよ。それで福岡に目をつけて。

当時は短大が流行ってましたから、何の疑問もなく短大へ行こうと。

その選び方も、大学案内をパラッとめくってたまたま開いたページにその短大が載ってたから、そのまま決めちゃったんですよね。フィーリングで。

 

なかなかワイルドな進路選択でしたね。短大では何を学びましか?

 

それがね、入学してから初めて知ったんですけど、そこ仏教の学校だったんですよ。

 

いかんせんたまたま選んだ学校だったから、気づかなかったわけですね。

 

そう。それで、お経を読む授業があったりしてね。

 

へ~。今でもなんとなく覚えてます?

 

いえまったく。国文科だったので、文学勉強してたんですけど、それも覚えてるかっていうと、まったく。

 

(笑)。卒業してからはどこかに就職されたんですか?

 

会社の事務員を1年ほどやりました。そのあとは1年、花嫁修業して。そのあと23歳で結婚しました。

 

23歳、若くして結婚されたんですね。ちなみに旦那さんになった方とはどういうきっかけで?

 

短大時代に他大学の学祭に遊びに行って、そこで知り合いました。初めて付き合った人とそのまま結婚したんです。

 

今、なかなかそういう人って少ないですよね。

 

まぁ離婚したんですけどね!ハハハ!

 

ハハハ…笑っていいのか…結婚生活は何年続きましたか?

 

32年間です。55歳のときに別れて、熟年離婚ですね。ハハハ!

 

ハハハ…聞いてもいいですか?まず、どんな結婚生活だったんでしょう?

 

ずっと専業主婦させてもらってました。たまにパートに出るくらいです。娘が二人いて四人家族でした。

夫婦仲も悪くなかったんですよ。今でも、顔を合わせる機会があれば普通に話します。

 

差し支えなければですが、離婚の原因は?

 

一番はお金の問題ですね。いや~詳しくは言えませんけどいろいろあって!(笑)でもずっと専業主婦だったし、別れたら生活ができないわけですよね。そこで自分のお店を持ちたいと思いました。年をとっても続けられるような。

 

それが今のカフェですよね。カフェをすることには以前から興味があった?

 

ぼんやりと、自分のお店があったらいいな~とは昔から思ってました。珈琲が好きで、カフェめぐりも好きだったので。でも、本当にぼんやりとです。

 

聞いてみたかったんですけど、開業するためにどんな準備が必要なんでしょうか。

 

わたしは飲食店で働いた経験もほとんどなかったし、特別な勉強もしてないんです。その都度わからないことを教えてもらったりしながら進めていく感じですね。

 

未経験でお店をゼロから作るのって大変ですよね。お店を持ちたくてもなかなか踏み出せない人も多い中、チャレンジャーですね。

 

そうですか?うん、よく言われます。

 

進路選択、結婚、離婚、開業。人生の重要な選択だと思うんですけど、お話を聞いてるとまったく迷いがないというか、決断力がすごいなぁって思います。

 

そうですね。決断力があるといえば聞こえがいいけど、行き当たりばったりというか、単に向こう見ずなんですよ。迷ってる時間ももったいないし。まぁなんとかなるだろうって思っていて、実際なんとかなってたりするんですよね。

 

なるほど。お店についてもう少し聞かせてください。離婚前まで専業主婦だったノンナさん、開業資金はどう工面されましたか?

 

実は数年前、父が亡くなったんです。そして譲り受けた遺産を開業資金にしました。1000万円ちょっとです。

 

遺産。それは、お父様様ですね(笑)。スタッフさんも数人いて、けっこうな大きさのカフェですよね。オープンして何年目になりますか?

 

席数は50未満くらいですね。オープンして2年半たちました。

 

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2年半やってみてどうですか?

 

とにかく楽しい。経営に関してはド素人なのでやっぱり苦労してますね。知らないことが多すぎて失敗も多いです。体力的にきついというのは、正直あります。年も年だし。でもお客様と毎日接することができるのも、料理を作るのも、スタッフとワイワイやってるのも、楽しいし。いろんな企画考えるのもわくわくしますね。

 

ほんとにスタッフの皆さんも仲良しですよね。婚活イベントやライブをやったり、田舎でも活気のあるお店だなぁと感じます。お店を運営する上での方針というかこだわりはありますか?

 

こだわり?うーん。ない(笑)。あっ、でもみんなが楽しく働けるように、笑顔やボケを絶やさないようにしています。そこは得意分野なので!

 

そのボケはほんとに狙ってるのか、それとも天然なのか、気になるところですが(笑)。お店を経営していて一番苦労したことは何でしょう?

 

無謀などんぶり経営してたので、案の定、オープン半年で資金が底を尽いちゃって。それでコッソリ質屋に売れそうなものを持っていきました。そういう経営状態だってことはスタッフには言ってなかったんですよ。心配かけたくなかったので。でもなんと、その質屋でスタッフにバッタリ出くわして!あわてて隠れました。幸い気づかれてなかった!苦労じゃないけど、あれはヒヤヒヤ事件でしたねぇ。

 

それはもしかしたら、気づいたけど知らんぷりしてくれたのかもですね(笑)。そして、そんなヒヤヒヤ事件を経てもうすぐ3周年。

 

実際、開業するよりも続けることのほうが難しいと思います。なんとか3年近くやってこられたのは、まわりの人に恵まれてるおかげです。経営者としては落ちこぼれだし、自分では出来ないことばかりだけど、たくさんの人の助けがあって、色々教えてもらいながら続けています。

 

まわりが協力的なのはノンナさんの人柄だと思います。最後に今後、やりたいことはありますか?

 

それがね、占いによるとわたし61歳で大恋愛するらしいんですよ!

 

う、占い?またいきなり路線変更してきましたね。

 

なので今58なんですけど61歳まではお店をがんばって、そのあとは大恋愛を楽しみたいと思います。

 

自由すぎて素敵です!ありがとうございました。