トレーニング
VRでシミュレーションをしながら、何かを訓練するということも可能です。車の運転のシミュレーターのイメージです。
実際に練習をするのと比べて、リスクもコストもありません。何度も繰り返して行えるため、習得期間が短くなると期待されています。
・専門職
現段階で溶接の訓練にVRの技術がすでに利用されています。最終的には、現実で溶接できるようにならなければいけませんが、VRでの訓練で習得時間が短くなります。
教材さえできれば、多くの専門職の職業訓練に応用ができるかもしれません。
・医療
医療の現場では、患者のリハビリへの利用が注目されています。
例えば、手足を失った人へのリハビリにVR技術を利用する研究が、医学論文誌Frontiers in Neuroscienceに発表されました。手足を失った患者は、存在しない手足が痛む幻肢痛というものに陥ります。これは、自分の体の力のいれ方をうまくコントロールできていないときに起きます。VRを利用し、バーチャルな手足を動かしてみることで、感覚を取り戻すリハビリになるのです。
・軍や警察
英国政府は、軍の衛生兵の訓練に『Oculus rift』を取り入れると発表しました。利用目的は、爆弾処理の訓練だと言います。また、警察官が有事の際にどのように動くか、という訓練もVRの技術を利用しています。
より緊迫感のある訓練になりそうですね。
プロモーション
動画や写真よりリアルに体験ができるVR技術は、それだけ強い訴えかけができます。今まで以上の効果が見込めるため、プロモーションの手法として広く取り入れられそうです。
・観光
VR技術は観光での利用も促進されています。
例えば、観光地を疑似体験できる動画を配信し、観光地に行きたいという気持ちを駆り立てる。他にも、立ち入り禁止になっている区域の動画を撮影し、体験してもらう。VRデバイスを通して遺跡を見てみると、そこで生活を営んでいる昔の人が表示されるなど。使い道が広がっています。
新国立競技場の建設計画が立てられた当初プロモーションにも、VRが使われていました。VRデバイスを通して建設予定地をみると、完成予定の建物が見れるという仕組み。あれだけリアルに再現を行っていたのに、問題にあらかじめ気づくことはできなかったのかと疑問に思います。
・エンタメ産業
やはりエンタメ産業とVRの相性の良さは抜群です。
例えば、2Dの映画であっても、VRで予告編を制作するなど。現状でも多くの利用方法が提案されているようです。
コミュニケーション
VR技術を使えば、遠隔地でもリアリティを持ったコミュニケーションができるようになると言われています。
・都市開発
都市開発を行う際に、行政が地域住民に説明を行うことがあるかと思います。住民にVRで体験してもらいながら説明を行う、ということが実験的に行われました。
臨場感があり飽きない内容になったことで説得力が増した、と多くの住民が回答しているようです。
https://www.jsce.or.jp/library/open/proc/maglist2/00039/200206_no25/pdf/121.pdf
・メンタルケア
メンタルケアを行う際に、スカイプでの面談などが行われることがあります。これにVRを使うことで、些細な変化などにも気づけるようになるのではないか、と言われています。
また、対人恐怖症や、高所恐怖症を克服するために、VRを利用したリハビリを行う医師もいるようです。
・コミュニケーション全般
オンラインのコミュニケーションをVR化しようという動きもあります。現段階で『AltspaceVR』というプラットフォームが既にサービスを開始しています。VRを利用することで、より自然なコミュニケーションを目指すようです。
VRという技術が汎用化されることで、距離も時間も関係なくコミュニケーションが行えるようになるかもしれません。
今すぐ手軽にVR体験をしたいなら
来年まで待てない!というそこのあなた。家庭で楽しめる簡易的なVR装置をご紹介します。
代表的なものが、この『ハコスコ』。手持ちのスマホを使い、簡易VR体験のできる装置です。発売当初、話題になりました。
専用のレンズがついたヘッドセットに、スマホをはめこんで装置が完成します。この装置を使って専用の動画を見ると、動画の中の景色に回りを囲まれた感覚に陥ります。首を動かすと、景色も動きます。それに加えて臨場感のある音が流れます。これらが、まるでリアルかのように感じる「没入感」を与えてくれます。
『ハコスコ』を利用した動画販売を行っているのが、『ハコスコストア』です。
ここで販売されているものは、ライブや観光地の動画がほとんど。360度を撮影できる360度カメラを使った映像が配信されています。
ここまで、多くのVRを利用した技術を紹介してきました。
まだ成熟しきった技術ではありませんが、私たちに新しい価値をもたらす素晴らしい技術であることは伝わったのではないでしょうか。
2016年はVR元年。
どんな革新が起きるか、今から楽しみですね。